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まだ見ぬ世界と自分に出会えるブログ

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【書評・要約】集団を操る禁断の心理学!『群衆心理』


Hatena

ども!

ライフコーチのけんいちです!

 

『まだ見ぬ世界、自分に出会えるブログ』へようこそ。

このブログではライフコーチの観点から心が楽になる考え方をシェアしたり、オススメの本や映画の紹介をしたりしています。

このブログを通して知らなかったコトやモノに出会え、新たな世界が開けるかも?!

 

僕は読書が大好きで年間だいたい100冊くらいの本を読んでいます。 

そんな僕が、オススメの本を紹介していきます。

今回ご紹介するのはコチラ!

 

 

 

 

19世紀末のフランスの社会心理学者のギュスターヴ氏の「群集心理」という本です。

当時、圧倒的先導力で活躍したフランスの皇帝ナポレオンを例に出しつつ、群衆がどんな心理でどんな行動を起こすのかを書いてある名著。

 

◆本書はこんな人にオススメ!
✔集団のリーダーや経営者
✔心理学を勉強している
✔プレゼン力やスピーチ力を磨きたい!

 

(約5分で読めます)

 

この本の要約と感想

眼鏡と本

人は集団、群衆になると個人の性質が消え失せて、集団で同じ方向に感情や観念が向けられる。

群衆においては、「他にも多くの人がいるから」と責任逃れしたり、個人では行動しないようなことも平気でやってのけてしまう。

また、群衆になると人は思考が停止し、事実よりも想像力をかきたてるような嘘みたいな話に心を打たれる傾向にある。

群衆を自分の意のままに操るためには、想像力をかきたてるような話や振る舞いがとても大事。

群衆が操られる要素が詰まっている本書を読めば、リーダーにはとても役に立つ。

 

 

群衆の心理を知ることはなぜ役に立つのか

集団

 

ちょうど著者が生きた時代はナポレオンによるフランス革命が起きた100年後くらいの話ということもあり、将来の社会を形成するのに今後も群衆の勢力をコントロールすることが大切だということを頻繁にナポレオンを例にとり、説いています。

 

現代で言っても、政治選挙もそうですし、SNSでのつながりも僕は群衆の心理が働いてると思います。

 

「仲間」と感じるのは良いことではありますが、集団になると平気で犯罪も犯してしまう傾向にあります。

単純に集団のリーダーの人だけではなく、これからの問題を考えるのにも、群衆の心理を把握したいですね!

 

 

群衆はなぜ個人と異なる動きをするのか?

集団


 

群衆中の個人は、単に大勢のなかにいるという事実だけで、一種不可抗的な力を感ずるようになる。(中略)その群衆に名目がなく、したがって責任のないときには、常に個人を抑制する責任観念が完全に消滅してしまうだけに、いっそう容易に本能に負けてしまうのである。(33pより引用)

 

人は集団になるだけで、責任観念がなくなり本能がむき出しになります。

例えば、僕は、たまに溢れかえってるゴミ箱を見つけます。ゴミ箱がいっぱいなら本来そこにはそれ以上捨てないべきですが、溢れかえっても無理やり捨てられてるゴミを見ると「自分もいいかな」という感情が働いてそこに捨ててしまう人がいるんだなぁとちょっぴり悲しくなります。。。

 

「みんながやってるなら自分ひとりだけ責任を問われることはないだろう」という考え方です。

 

 

群衆においては、どんな感情もどんな行為も感染しやすい(33pより引用)

 

「個人」というものが消え失せると、感情も行為も周りの人と同調しやすいというのです。怖いですね。

 

「よくわからんけど、みんなが政府批判してるから自分もしておこう」みたいなことですかね。自分の意見は持たないけど、群衆の心理に合わせる。それが連鎖していくととんでもない力になります。

 

恐らく教養のある人であったろうが、群衆に加わると、本能的な人間、従って野蛮人と化してしまうのだ。原始人のような、自然さと激しさと凶暴さを具え、また熱狂的な行動や英雄的な行動に出る。(35pより引用)

 

人間の本心は野蛮的な部分があるといい、群衆で暗示にかけられたような状態になると、理性が崩れ本能のままに動き出すと書かれてます。

 

カルト教団なんかはまさにその例なのかな、と思いました。

 

一部の暴動やデモなんかも「自分たちは正しいことをやってるんだ!」と正当化して暴力を振るっていますね。群衆の心理は恐ろしい。。

 

 

群衆は何に影響されやすいのか?

集団


  

群衆が何に影響されるかというと、「想像」です。

本書では「心象(イマージュ)」と書かれています。

 

人は例えば誰かの演説を聞いていたとして、綿密に練られた計画よりも、説得材料よりも、想像力を刺激されるようなことに影響を受けるのです。

 

僕はこの話を読んで、アメリカのトランプ大統領が就任されたときのことを思い出しました。

 

「強いアメリカを作る!」

「アメリカファースト!」

と非常にシンプルな主張でありながら、「強いアメリカってどんなんかな?!」と人々をワクワクさせ想像力を働かせたのです。

それも当選した要因だと思いました。

 

 

この心象というものがいかに影響されるうる要因かというのがわかります。

他にも、「幻想」「経験」「道理」と非常に興味深い要素が解説されていますので本書をチェックしてみてください(^^♪

 

 

 

群衆をコントロールするために大切なこと

勉強


 

 

群衆は想像力をかきたてるようなものに影響されると言いました。

 

なので、知性があるような人よりも、過激でイメージを膨らませてくれるような人の方がいいのです。

また、指導者が話すときに注目すべきことは以下の3つのことが書かれています。

 

指導者たちは、主として、次の三つの手段にたよる。すなわち、断言と反覆と感染である。これらの作用は、かなり緩慢ではあるが、その効果には、永続性がある。(160pより引用)

 

言い切り、繰り返し言い、そして皆が真似(感染)していくんですね。

 

フランス皇帝ナポレオンも、「反覆することはそれが真実だと思い込ませるのに最も使える」と言っています。

 

演説がうまいヒトラーの言葉でもこんな言葉があったのを思い出しました。

 

「自らの努力で

自らの動機で

自らの決意で

自らの意地で

自らの根気で

行うならば、我々は再び勝利を収めるだろう」

 

「自ら」をめっちゃ使ってますよね。笑

反覆することで「おぉ、私たちがやるんだ!私たちがやれば、それは叶うんだ!」と真実味を帯びさせるとても効果のある使い方ですね。

 

 

断言、反覆、感染は3点セットで覚えたいです。

 

 

群衆の心理を理解しよう

集団で勉強している


 

集団のリーダーの人はもちろんですが、ネットが普及し、いつでも誰とでも繋がることができるようになった今こそ、読むべき本だなと思いました!

 

他にも、「群衆の指導者が持つべき性質」であったり、「国家や人種、遺伝がどう群衆の心理に関わっているか」なども書かれていてとても勉強になりました。

◆本書のまとめ
✔群集にいると人は思考停止して、まわりに同調しがち
✔人は想像力をかき立てられるような抽象的なイメージのほうが影響を受ける
✔人を扇動するには「断言・反復・感染」が重要

 

この本を読むとなぜ破天荒なトランプ氏が大統領になれたのか、なぜ悪名高いヒトラーが人々を魅了したのかがわかります。

 

 

 また、哲学書に近く割と難しい言い回しをしてるので苦手な人は上記のような「漫画で読める」シリーズの方がいいかもしれません。

「漫画で読める」シリーズの本書は読んだことないので内容はわかりませんが(汗)

 

 

また、この本とセットでオススメできるのが、ヒトラーの本です!

 

 

 

この本もヒトラーの演説のポイントがまとめられてます。彼は天気や時間、場所などの外的要因までコントロールしていました。

ヒトラーの本の紹介記事も書いています。

 

 

以上です!

最後までお読みいただきありがとうございました!

ではまた。

ざす。