ども!
ライフコーチ 兼 ド底辺サラリーマンのけんいちです!
僕は読書が大好きで、年間100冊ほどビジネス書や歴史書中心に読んでいます。
そんな僕がオススメ本を紹介します。
今回ご紹介するのはコチラ!
「世界でもっとも美しい本のひとつ」と言われている、フランスの哲学者、教育者でもあるアランの『幸福論』という本です。1920年出版。
自己啓発書のような内容でありながら、詩を読んでいるかのような言葉選びで、フランス散文の傑作とも呼ばれています。
アランは、プロポ(哲学断章)という比較的短い文章に自らの考えや教えをまとめていて、それを5,000もの数を書いていたそうです。
その中から『幸福』に特化したものを93個選んでまとめたのが本書。
内容はかなり実用的で、幸福になるために必要な考え方、人間関係や行動が学べ、生涯寄り添うパートナーとなり得る本だと感じました。
それでは早速内容を紹介していきます!
(約5分で読めます)
『幸福論』はこんな人にオススメ!
・不安やネガティブな気持ちを抱えやすい人
・古典的名著を読みたい人
・心理学を学びたい人
普段、不安やネガティブな気持ちになりがちな人は、どうすれば自分の感情を変えていけるかということがわかるので、本書を手に取ってみるといいと思います。
心理学や哲学を勉強したい人にもオススメ。
この本の要点と僕が伝えたいこと
幸福とは、何かを手に入れることによって満たされるものではなく、自分の気持ちや意志で感じるものである。人からもらう幸福など存在せず、情念や感情、心は自分の行動が生み出すもの。人は元来、意志がないと悲観的になる生き物であり、「幸福になる」という強い意志が必要。
身体が痛いときに心が落ち込むように不安やネガティブな感情も身体の反応のひとつだから自分を責める必要はない。
不安やネガティブな感情があるから不幸だと思うのなら、笑顔で人に振る舞い幸福な人がやっている行動をしてみること。幸せだから笑うのではなく笑うから幸せになれるのだ。
幸福は自分の行動から生まれる
本書は一貫して「幸福は自分の意志や行動から生まれる」ということを教えてくれています。
お金がないから、結婚できないから、能力がないから、誰にも認められていないから。
こんなことを理由に、幸せになれないと思っている人は間違いだということ。
幸福を世界の中に、自分自身の外に求めるかぎり、何ひとつ幸福の姿をとっているものはないだろう。要するに、幸福については、論理的に推論したり予見したりすることができないのだ。今、幸福をもっていなければならない。(292pより引用)
アランの言うことによれば、「幸福はすでに皆持っている」のです。
自分が自分のことを「私は幸福ではない」と思ってしまったらそれはその通りになってしまいます。
既に自分の中に幸福が存在していて、それに気が付いていないだけなのです。
不安やネガティブな感情があると、そうも思っていられないかもしれませんが、アランはそうしたネガティブな感情についての対処法もキッチリ書いてくれています。
不安やネガティブはあなたのせいではない
「悲しみなんて、病気にすぎない。だから、病気を我慢するように我慢したらいいのだ。そんなに、なぜ病気になったのかとか、あれこれ考えないで。」そこから次々に出てくる辛辣なことばをけちらすのだ。心の悲しみをお腹の痛みのように考えるのだ。そうすれば憂鬱はもう何もいとわない。(24pより引用)
僕にとってはこの考え方はとても新鮮で気づきを得ることができました。
不安やネガティブな感情は誰にでもあるし、それは「私は、ネガティブ思考だから・・・」と悲壮感を感じる必要もないということ。
「ネガティブって病気と同じような感じなんだ!」と割り切ってしまえば、あとは、病気が収まるのを我慢するように健康に気を遣えばいいだけなのです。
アランが言うには、不安やイライラは自分の気持ちが原因だと思いがちだけど、それは単なる体の反応なのだそうです。
だから、先に行動をすること。
散歩をしたり、運動したり、筋トレしたり、部屋の掃除をしたり。
「幸福になる」と意志を持って、健康的な行動をすれば気持ちもそれに伴って変わっていきます。
ネガティブなほうに考えないこと
不安やネガティブな感情が生まれないようにするためには、良い側面を意識的に観ようとすることが大切です。
雨が降ったときのこんな例えが紹介されています。
ほら、雨がちょっとふってきた。君はまだ通りにいるので、傘を広げる。それでいい、それだけのことなのだ。「また雨か、なんということだ、ちくしょう!」と言ったところで何の役にも立つまい。そう言ったところで、雨のしずくや、雲や風が変わることはまったくないのだ。(212pより引用)
雨が降ったことによってイライラしても何も変わりません。
傘をさして雨をよける、ということくらいしかできないので、ネガティブな側面に意識を向けずにそれだけやっていればいいのです。
むしろ、雨の良い点を考えたりすることが心の健康に繋がります。
「あぁ、この雨のおかげで植物が育ち、僕らのまた食物になっていくんだな」と考えたらどうでしょう。
「ない」ではなく「ある」に意識を向けることが効果的です。
そのほかにも、問題そのものを自分で大きくしている場合もあります。
混乱が引き起こされているほとんどすべての原因は、自分自身を考えすぎるということ、自分自身を思い込み過ぎるということだ。第一の、もっとも確実な治療方法は、したがって、胃や肝臓の痛みを感じても、足に魚の目ができているのと同じようにしか考えないことだ。(45pより引用)
僕は病は気からという言葉を個人的に信じています。「体調悪いな」と思うから悪くなるし、「絶対風邪なんてかからない」と思ってれば風邪なんてかからない。
僕は10年くらい風邪すら引いたことありません。
それはさておき、失敗をしたときの考え方も重要。
「あぁ、もうダメだ」なんて考えて悩みすぎるとどんどん悪いことを考えてしまいます。
不安やネガティブな感情は病気と同じで体が引き起こしたこと。
そう割り切って深く考えずに病気を治療するように、幸せな方へ向かうような行動を起こしていけばいいのです。
幸福は自分で作り出そう
✔不安なネガティブな感情は単なる体の反応と捉えよう。
✔人からもらう幸福などありえない。自ら行動して主体的に取り組むことで幸福感は得られる。
とにかく理想に向かって自分で行動することが大切なんだと学べました。
外の世界や他人から貰う幸福などないというのはとても印象的でした。
アランの例えで「音楽を楽しむ人」も「聞いて楽しむ」のは受動的であって本当に楽しむのなら能動的に「歌ったり演奏したりして楽しむ」ことのほうが幸福感は得られるという話があってそれも納得しました。
幸福になるための、力強く、そして柔軟な考え方が美しい言葉で並べられています。
文学的なので少し慣れないと読みづらさもあるかもしれませんが、世界的名著なのでぜひ一度は読んでみてください。
最後にアランからの忠告を載せて本記事を終わります。
自分の不幸は、現在のものも過去のものも、絶対他人に言わないことである。(307pより引用)
最後までお読みいただきありがとうございました!
ではまた。
ざす。