ド底辺サラリーマンの夢の叶え方

【書評】古代から中世までの哲学史がまるわかり!独断と偏見のオススメ本 vol.66『西洋古代中世哲学史』著:服部英次郎


Hatena

ども!

 

ド底辺サラリーマンのけんいちです!

 

僕は普段心理学を学んでいるのですが、哲学にも非常に興味があり、学びたいと思うようになりました。

 

何から読んだらいいのかわからずネットで情報を探していると、入門編にピッタリ!という本を見つけました!

 

「哲学ってなんだか難しそう・・・」と思っている方にもわかりやすく要約しましたので、ご紹介します!!

 

 

それはコチラ!

 

 

西洋古代中世哲学史の表紙

 

 

 

 

 

 

 

1976年に出版された本で、正直内容も結構難しかったです・・・笑

 

 

でも、哲学が始まったところから中世までのおおまかな流れがわかるので確かに「哲学に関して何も知らないけど、これから知りたい!」と言う方にはオススメです。

 

 

 

読む前までは僕は、ソクラテス、ニーチェ、プラトンなど哲学者の名前だけは知っているものの、どの時代の人かはまったく知りませんでした。はずかし。

 

でも、この本を読んで流れがわかりました!

そしてこれからいろんな哲学者の本を読んでみたいと思いました^_^

 

(約10分で読めます)

 

この本の要点と僕が伝えたいこと

哲学の創始者から中世まで、流行した哲学の流れが一気にわかる本。哲学は「万物の始まりはなんだったんだ?」と疑問を持つことから始まった。

常日頃、何事にも疑問を持つ姿勢が必要だなと哲学を通して改めて感じることができる。

 

 

こんな人に読んで欲しい!

・哲学について無知だけど、知ってみたい人

・哲学の歴史を知りたい人

 

 

哲学の歴史①ソクラテス以前の哲学

タレスの肖像画

 

 

 

哲学といえば誰?というと、『無知の知』と言う言葉で有名なソクラテスが挙げられます。

 

 

ソクラテスは「人間とはどう生きるべきか?」など生きる意味や目的について考える倫理学の祖と言われています。

 

ソクラテスの弟子がプラトンやアリストテレスで、アリストテレスは、哲学に限らず現代の物理、天文、自然などの学問の基となる考えを生み出しました。

 

よってその師匠のソクラテスは学問の始まりといっても過言ではないのです。

 

なので、哲学の中心であるソクラテスを起点に考え、哲学史は『ソクラテス以前の哲学』というカテゴリーでよく分けられています。

 

ソクラテス以前の哲学で代表的なのが「ミレトス派」というのがあります。

 

ソクラテスが「人類とは・・・」と人間について考えたのに対して、ミレトス派は主に自然哲学です。

 

 

この本では、ミレトス派に代表される3名の哲学者が紹介されています。

 

タレス

 

ソクラテス以前の哲学者として、

哲学の祖と言われているのがタレスという人です。

 

哲学の始まり、ってすごい!!

 

紀元前7世紀に生まれた古代ギリシア哲学者です。

ミレトス派と言われるのはミレトスという都市に住んでいた人たちからなる哲学だからです。

 

ミレトスは今のトルコの位置にあった都市で、ギリシアとは海を挟んで反対側にあります。

 

そのミレトスで生まれたタレスは「世界は何からできているんだろう」という疑問を持ち、万物の始まりを考えた初めての人だと言われているので哲学の祖と呼ばれています。

 

このころはギリシア神話なども誕生したころで、世界が生まれたのはカオスだとか、神が作っただとか神話的要素が人々の中で一般論でした。

 

なので、合理的に『万物の起源』を考えた最初の人がタレスなのです。

 

 

そしてタレスは『万物の始まりは水である』と説きました。

 

水はどこにでもあるし、流れて形を変えたり、変化するからそう考えたのだろうと言われています。

 

 

今ではそれが間違いだとわかっていますが、今まで信じられてきた神話的な考えを疑い、自分の頭で考えたのはとても素晴らしいですね!

 

また、タレスは数学にも長けており、現代でも中学校で習う

「直径に対する円周角は直角である」という定理を考えた人です。

(タレスの定理)

 

タレスの定理

直径ACの円周角Bは常に直角である。

↑こういうやつ。

 

 

 

アナクシマンドロス

舌を噛みそうな名前ですが(笑)、アナクシマンドロスはタレスの弟子。

 

師匠が「万物の始まりは水である」と説いたのに対して、「でもそれだったら乾ききったものはどうなるの?水以外でできているものもあるし、すべてのものの起源が水と言っちゃ不完全だ」としてそれを否定します。

 

彼は「万物の始まりは無限なものだ!」と説きました。

 

『無限なもの』ってあいまいですが、形のない無限であるものという概念が万物の始まりとしたんです。

 

頭の固い僕にはあまりよくわからんです。笑

 

 

 

アナクシメネス

アナクシマンドロスの弟子のアナクシメネスは「万物の始まりは空気だ」と説きました。

 

空気があれば水や火も作られるといったのです。

 

 

彼ら3人以外にも世の中の始まりについて考えている人はいました。

 

紀元前700年ごろの詩人のヘシオドスは『神統記』という叙情詩を書きました。

 

これはギリシア神話の原典ともいわれていて、「世界の始まりは、まず混沌(カオス)ができ、そして地球(ガイア)ができて愛(エロス)が生まれた」というような内容で、神様の話だったり、神秘的要素が中心でした。

 

それに対して「万物の始まり」を原理的に考えていったのが先に紹介した3名で、彼らの功績のおかげで物事の本質を頭で考えるようになったのです。(神話は『考える』というより『想像する』ですしね)

 

 

ピタゴラス

 

「あ!聞いたことある!」とやっと思える人の名前がでてきました(笑)

 

ピタゴラスは数学の定理や子供のおもちゃでも頭を使う系のおもちゃに名前がついていたりしますよね。

 

(ピタゴラスイッチという番組が懐かしい...)

 

 

ピタゴラスはイタリアに生まれた哲学者・数学者です。

 

ミレトス派の3人は万物は物として考えていたのに対し、ピタゴラスは「万物はすべて数から成り立っている」と説きます。

 

1は点で2は線になり、3は面になる。

このようにすべて数字から成り立っているとしたのです。

 

「すべての立体の中で円形がもっとも規則正しい形だ」といい、人類が住んでいる地球は丸いだとか地球は円を描いて回っていると人類で初めて地動説を唱えたともいわれています。

 

 

すげー!!

 

 

ヘラクレイトス

 

紀元前5世紀には「暗き人」と呼ばれるヘラクレイトスが哲学の発展に寄与します。

 

 

彼は変わった人だだったそうで、王家の血筋に生まれるも政治が嫌いで、ピタゴラスなどの数の哲学など、他の哲学者の考えも否定していたそう。

 

「自分だけが宇宙の原理を習得したんだ!」と言っていたそうです。

 

 

・・・・友達いなくなりそう(笑)

だから、暗き人って呼ばれてたのかな?

 

 

他の哲学者を否定するもののどちらかというと、ヘラクレイトスの哲学の背景にはミレトス派のように自然哲学があるんではないかと言われています。

 

彼も「万物の始まり、もとのもの」を追い続け、それが「火」だと説いたからです。

 

 

そして、万物は『ある』のではなく絶えず変化して『成る』とする『万物流転』という哲学を説きました。

 

 

 

パルメニデス

 

パルメニデスは紀元前515年ごろに、南イタリアに生まれました。

 

パルメニデスもヘラクレイトスと同様に今までの哲学者の矛盾点を指摘しました。

しかし、同時代のヘラクレイトスとは対立します。

 

パルメニデスによると、これまでの学者はみな、存在するものと存在しないものとを厳密に区別することができず、空虚空間ーパルメニデスはそれを存在しないものと考えたーの存在を認めるという矛盾をおかしている。(19pより引用)

 

 

難しい表現ですが、要は、他の哲学者は「万物の始まりは水である」とか「火である」とか「もとのもの」があってそれが変化すると考えたのですが、それは違うとパルメニデスは言うのです。

 

存在するものというのは唯一無二の存在であり、真に存在するものは他のものに成りえないとしたのです。

「あるものはあるし、ないものはない」「もともと違うものから何か別のものに変化するなんてありえない」といいました。

 

そして、ソクラテスの弟子のプラトンによると若きソクラテスと対談もしたそうで、ソクラテスも尊敬する人だったようです。

 

 

 

レウキッポス

 

ソクラテス以前の自然哲学の最後の結論と言われている『原子論』を唱えたのがレウキッポスという人です。

 

彼は「万物の始まり」「もとのもの」を追い求めるのに「これ以上分割できないもの」として「原子(アトム)」を考えました。

 

物質から考えるという点で、一番現実的な感じがしますね。

 

 

何かものが変化するのもこの原子の大小により何らかの運動をしているからと考えました。

 

 

そして、ソクラテスの哲学へ行きます。

 

 

哲学の歴史②ソクラテス

 

ソクラテス

 

 

ソクラテスは紀元前470年か469年に生まれたとされています。

ギリシアのアテナイ(アテネ)に生まれました。

 

ソクラテスは、それ以前の自然哲学とは違い、人間にフォーカスしました。

 

「生きるとはどういうことか?」

という人間の心理について考えたのです。

 

人間にとってもっともたいせつなことは、金銭や名誉やその他外から自分に付け加わったものに心を奪われることなく、ただ自分の内心に注意すること(55pより引用)

 

ソクラテスは「自分についてもっと深く考えなさい」といったんですね。

 

有名な『無知の知』も彼のことば。

 

 

「自分が無知だということを知った時点で自分が無知であることを知らない相手より優れている」

「知の追求の始まりは自分の無知について知ることから」

 

という意味です。

 

 

また、ソクラテスは人民と『対話』という手法を用いて自分の考えを説いていきました。

 

 

人民に自分が無知であるということを、質問を通して自分で考え自覚してもらうようなやり方をしたのです。

 

 

哲学の歴史③プラトン

プラトン

 

 

プラトンはソクラテスの弟子で、ソクラテスが本を残さなかったので、プラトンがソクラテスについて記録した『ソクラテスの弁明』と言う本が有名です。

 

プラトンは『西洋哲学の歴史とはプラトンへの膨大な注釈である』と言われるほど、現代の哲学の始まりだと言われているのです。

 

 

プラトンは『イデア論』というものを説きました。

 

イデア論とは、現実世界にまったく完璧なものなど存在せずすべて二次的なものだとし、完璧なものはイデア界(天上界)にあるという考え方です。

 

たとえば、「花は美しい」と思うこの「美しい」という感じ方も『花』という物質を通してひとそれぞれが感じるもの。

 

人の感覚を通しているので二次的なものだとしています。

 

しかし、全人類、普遍で共通した「美しさ」というものがあると考えたのが『イデア論』です。

 

 

またプラトンは『国家論』という著書も残し国家や政治のあるべき姿を説きました。

他にもアカデメイアというアカデミーの語源ともなる学ぶ場(学校)も創設したのです。

 

そのアカデメイアに入学し、学んでいたのが弟子のアリストテレスです。

 

 

哲学の歴史④アリストテレス

アリストテレス

 

アリストテレスは、紀元前384年に生まれた古代ギリシアの哲学者です。

 

物理学、生物学、心理学、天文学、数学などについて提唱し、哲学からこのような各学問を派生させ、今の学問の礎を築きました。

 

今の学問のすべてをアリストテレスが作ったのです!!

 

非常に勉強家で、世界を征服したアレクサンドロス大王が王子だった時代の家庭教師でもありました。

 

こんな名言も残しています。

教育の根は苦いが、その果実は甘い

 

勉強する事は大変だが、その報酬はとても素晴らしいものだと。

 

 

アリストテレスは、プラトンの弟子でありながらイデア論を否定します。

 

イデア論は全人類に共通する概念があるという考え方。

 

それは抽象的すぎるので、すべてのものを知識として体系化し整理しようとしたのです。

 

自然のものは自然学、物の運動に関する事は物理学、人の心理に関することは心理学、政治に関するものは政治学と学問を分けて確立させたのです。

 

こうして、今の学問のほぼすべてをアリストテレスが作りました。

 

こう考えるとすごい人ですね。

 

これをひとりでするなんて・・・

 

 

哲学の歴史は否定の連続だなぁと本を読んでいて感じました。

誰かの考え方を否定する。アリストテレスもプラトンを否定します。

 

しかし、アリストテレスの学問は今でも受け継がれています。誰かに否定されて数学も物理学も心理学も何もなくなってないですからね。

 

よって、アリストテレスが哲学を作ったといっても過言ではないでしょう。

 

 

哲学の歴史⑤アリストテレス以後の哲学

宗教、十字架

 

 

アレクサンドロス大王の東方遠征などの戦争によりギリシアの人々の生活は一変します。

 

戦争で生活が一変してしまった人々は自分の無力さを知ります。

 

やがて人間は自分の無力を悟って自分を救う者を他に求め、上から来る救いの力を望むようになる。こうしてこの時代はしだいに宗教的色彩をおび、その最後の段階において宗教時代に入る。(152pより引用)

 

 

 

哲学は倫理的問題から転じて宗教問題に向うことになるのであるが、その時代の哲学はもはやそれに立ち向かえるような創造的気力を欠いていたので、その要求を充たせるような哲学を過去に求めるようになり、感覚的個物の世界に対して超越的なイデアの世界をたてたプラトンの哲学こそ、この要求を充たすものとして、復活されることとなる。(160pより引用)

 

アリストテレスが哲学を作ったと書きましたが、当時の混沌とした世界ではアリストテレスのような実質的な学問ではなく抽象的で感覚的なものに救いを求めるようになったんですね。

 

このようにプラトンの哲学に立ち返ったものが新プラトン派と呼ばれます。

 

当時キリスト教も誕生し、新プラトン派が人間の救いは人間に求めるのに対し、キリスト教は神に求めていました。

 

人々救ったのは圧倒的にキリスト教で、アリストテレス以降の哲学はキリスト教が中心となっていきました。

 

救いは神に求める方が心が楽になったのですね。

人間に求めるというのは人間の限界がありますから新プラトン派はキリスト教に押されてしまったんでしょう。

 

 

そして、アリストテレス以降の哲学は、『教父哲学』と『スコラ哲学』という二大哲学が中心となります。

 

この二大哲学に共通することは、キリスト教を理論化するため、プラトンやアリストテレスの哲学を取り入れながらキリスト教の意義を唱えたところです。

 

 

教父哲学

 

紀元300年頃、ローマ帝国でキリスト教が国教として国が守るべき宗教となり、さらに発展していきます。

 

キリスト教の布教に貢献したのが教父哲学です。

 

教父哲学は、その名の通り協会の神父さんによって語り伝えられた哲学のこと。

 

代表的な人はアウグスティヌスという人です。

 

教父哲学は彼によって広まったと言っても過言ではありません。

 

『神の国』という本を残し、キリスト教では聖書の次に重要な書物とされています。

 

キリスト教をローマ帝国の国教とするだけでなく世界中に広めるために『神の国=神が宿る場所』として教会を作りました。

 

キリスト教信者の拠り所として『教会』を初めて作ったのがアウグスティヌスなんです。

 

当時、ローマ帝国は異教徒のゲルマン人の侵攻などで大ダメージを受けていて、西ローマ帝国は滅亡しました。

 

滅亡したにもかかわらず今もなお、キリスト教が残り、信仰されてるのは教会として神が宿る場所を残したアウグスティヌスのおかげなのです。

 

 

アウグスティヌスは、キリスト教が最高の哲学だ!ということを証明するためにキリスト教を哲学的に考えました。

 

新プラトン派の考えを取り入れていました。

 

 

スコラ哲学

 

キリスト教布教の中心となった哲学にスコラ哲学というものがあります。

 

教会に付属する学校で教えられていました。

 

スコラは学校のスクールの語源です。

 

 

スコラ哲学は11世紀〜12世紀に誕生し、13世紀〜14世紀の思想の中心となりました。

 

 

スコラ哲学を大成したと言われるのは、トマス・アクィナスという人です。

 

 

彼はキリスト教を確固たるものにするために、アリストテレス哲学によって理論化、体系化しました。

 

キリスト教は、神を信じる宗教です。

 

ただ、神という形のない抽象的なものを世界中の人に信じてもらい広めるには神の存在を証明しなければいけはい。

 

そのために、トマスはアリストテレスの学問を通じて神の存在を証明したのです。

 

それをまとめたのが『神学大全』という本です。

 

アリストテレスは物が運動するにはその動かし手である始点があるはずと説いていました。

 

『万物の始まりには同じように始点があるはずだから、その一番の始まりは神なのだ!』

というように、アリストテレス哲学を取り入れながら神の存在を証明したのです。

 

 

このように、スコラ哲学はアリストテレス哲学を取り入れてキリスト教を広めるためにトマス・アクィナスで完成されました。

 

 

古代から中世哲学のまとめ

思考



以上が、古代から中世までの哲学史のまとめでした。

 

この本は難しい部分もあったので、スマホ片手に読み、わからない人や言葉については調べて理解してから読み進めたので時間がかかりました!笑

 

もし、この記事を読んでくださったのであれば、そのあとにこの本を読むとわかりやすいかもしれません!

 

このような哲学、学問の変遷を知ると今に繋がってるということがとても凄いことだなと実感してます。

 

哲学入門としてこの本を最初に読んでよかった!

 

今後、この本に出てきた人たちについての著書をたくさん読んでまた学ぼうと思います。

 

 

非常に長い記事でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました!

 

 

ではまた。

ざす。