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まだ見ぬ世界と自分に出会えるブログ

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【書評 vol.98】世界史を面白く別の視点から学べる本『世界史のミカタ』著:井上章一・佐藤賢一


Hatena

ども!

ライフコーチ 兼 ド底辺サラリーマンのけんいちです!

 

歴史は暗記物だと思っちゃうと面白くなくなりますよね。

また、世界史にいたっては、国ごとに覚えることがあったり、年代も行ったり来たりわけわからなくなります。。

僕も学生の頃は「カタカナいっぱい出てきてわけわかんねぇ」という理由で世界史は好きではありませんでした(笑)

 

でも、今は大好きです!

 

それは、歴史は人類が誕生してから今までひとつのストーリーでつながっているってことがわかったから。

そこからいろんなドラマがあるなぁと面白みを感じることができたのです。

 

 

今回ご紹介する本は、そんな世界史を今まで習ったこととは別の面白い視点から学べる本となっています!

それはコチラ!

 

 

 

国際日本文化研究センター教授の井上先生と小説家で西洋史に長けている佐藤賢一氏の対談形式の『世界史のミカタ』という本です。

 

「いろんな切り口から論議して、新たな世界史のミカタについて語ろう!」

という内容になっていて、遊牧民の存在・宗教・民族など、国や地域単位ではない歴史のミカタで新たな視点を与えてくれます。

 

作家の佐藤優氏も推薦!

 

それでは早速書評してまいります(^^♪

 

 

(約4分で読めます)

 

こんな人に読んで欲しい!

・世界史の造詣を深めたい人

・歴史好きな人

・ビジネスマン全般

 

この本は世界史の造詣を深めたい人にピッタリですが、最低限の知識がないとついていけない部分があるので、世界史を今から勉強しよう!という人には向いていません。

僕もまだまだ学び始めたばかりなので、わからない章もありました。

 

まずは、世界史の流れを把握するために下記の本を読んでからこの本を読むと理解度が深まるかと思います。

 

この本は歴史をひとつの物語として『流れ』で教えてくれるので入門編にピッタリです。

ある程度知識がついてから『世界史のミカタ』を読むととても面白いかと!

 

また、世界で起きていることを理解するためのヒントにもなるのでビジネスマン全般にもオススメの良書です。

 

 

 

この本の要点と僕が伝えたいこと

東洋史、西洋史というすみわけや国家の枠組みを取り外すと新たに見えてくる史実があります。それまで地域単位の意識だったのが、アレクサンドロス大王の遠征や、遊牧民など、人の移動により地域をまたがり、“世界史”という見方が現れてきました。

歴史上の出来事を表面上で覚えるのではなく、それぞれの国で「なぜそれが起こったか?」「どういう背景があったのか?」ということを理解すると、本当の歴史が見えてきます。いろんな地域について取り上げているこの本を読むと、別の視点=世界史のミカタが身に付きます!

 

 

世界史を変えた遊牧民

遊牧民

 

世界史はアレクサンドロス大王から始まったと、私は考えています。マケドニア国王だったアレクサンドロスは紀元前四世紀にペルシアを滅ぼし、ギリシアからエジプト、オリエントを支配下に置きます。さらに、東征軍を編成してインド北西部まで遠征して、世界帝国を築きました。それまでは地方ごとの地域差でしかなかったのが、ヨーロッパ、アフリカ、アジアと制したアレクサンドロスによって、世界史になった。(32pより引用)

 

西洋史に詳しい佐藤氏はこう言います。

 

アレクサンドロスが遠征して地域の支配を拡大していってから、後世の人たちは「世界」という意識を持つようになったということですね。

 

国の始まりも、誰かが移動して支配することによってもたらされていたのです。

 

著書の井上氏と佐藤氏はさらに「遊牧民」にも着目しています。

 

遊牧民は季節に応じた牧草を求めて移動するので、土地を与えられて主従関係を結ぶという封建制が成り立ちにくい。(50pより)

 

「なるほどなー」と思いました。

 

日本も農業し始めて、収穫物を蓄えることができるようになってから貧富の差が生まれてきましたよね。鎌倉時代には、「御恩」と「奉公」という主従関係【封建制度】も生まれます。

 

遊牧民は狩りをしながら土地を移動するので土地や農業での収穫物は彼らにとっちゃ財産にはなりえないのです。いらないから。

 

異民族の侵略によって新たな国家が生まれていったとも書いてあります。 

移動する遊牧民が世界史に及ぼす影響は大きかったんですねぇ('Д')

 

 

なぜ宗教は広まったのか?

宗教


 

宗教といえば、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教が世界三大宗教と言われています。

 

これらの宗教はひとつの神を信仰する「一神教」ですが、それまでは「多神教」が多かったのです。

 

ギリシア神話にもいろんな神がいますもんね。

 

一神教になった理由も初耳でした。

 

諸説あるのであくまで著者の見解ですが、エジプトのアメンホテプ四世という王は、権力を持つようになった神官団の影響を排除するため、「アトン(太陽神)のみを信仰しようぜー!」という「神はひとつしか存在しないんだ」ということ言い出したのです。

 

このアメンホテプのあとの王がツタンカーメンなので、紀元前14世紀ごろの話です。

 

そこからアトン(太陽神)を信仰するユダヤ人がエジプトを出ていき、ユダヤ教を広めていったのではないかということが書かれています。

 

イエス・キリストもユダヤ教信者ですから、遡るとエジプトが宗教の発祥とも見て取れます。

 

いやー面白い!

いろいろ調べてみたくなりますね!

 

また、キリスト教が世界最大の宗教まで広まった理由には「教会」という存在があります。

 

村ごとに教会を建てて神父さんがいれば、そこでお祈りもできるし、わざわざ聖地に行かなくても良くなります。

そうすることで「誰でも気軽に」信仰できるようになったのが、世界中に広まった理由なんですね。

 

 

 

戦争の意外な事実

艦隊


 

戦争には勝った負けたの結果がありますが、表面上だけでは理解しきれないいろんな思惑があるなーとこの本を読んで改めて気がつきました。

 

 

江戸時代、日本に黒船に乗ったペリーが来航しますね。

 

このときに結ばれた「日米和親条約」って内容は実はとても甘かったようです。

 

「日本に不利な条約を結ばれた」って僕は勉強していたのですが、アメリカがもう少し強ければもっと厳しい条約を結ばれたというのです。

 

列強では、外交交渉の場合、外交官が来るのが常であり、軍人だけが来ることはありません。これはアメリカで外務を担当する国務省が弱かったからです。(188pより引用)

 

軍人であるペリーが条約を結ぶために日本に来るということは、まだまだアメリカが国として整っていなかったということなんです。

 

歴史は、もっと深くこうした裏側を知ると面白いですね。

 

 

世界史はたくさんの視点から学ぼう

地球儀


この本を読んで、『思い込み』にはとらわれないようにしたいなと感じました。

 

学校の授業で学ぶことなんかほんの“さわり”の部分だけ。

いろんな観点から歴史を紐解くと理解度も深まります。

 

宗教からみた世界史

民族からみた世界史

産業からみた世界史

地域からみた世界史

 

いーっぱいあるでしょう。

もっともっといろんな本を読みたくなるような知的好奇心をくすぐってくれるいい本でした(^^♪

 

 他にも興味深い以下のことが書かれていました!

・古代にはなぜ哲学が生まれたのか?

・多神教であったローマ帝国になぜキリスト教が広まったか?

・アリストテレスはアレクサンドロス大王の家庭教師で有名だけどそんなに熱心には教えていなかった?

・通貨のドル($)はなぜDではなくSなの?

 ・中国の中華意識とは?

 

 

知識が深まりつつも、また新しい視点の本を読んでみたい!という気持ちにさせてくれる『世界史のミカタ』。

ぜひオススメです!

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました!

ではまた。

ざす。