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【書評・要約】ベートーヴェンの生涯と功績が凝縮!『ベートーヴェン 音楽の革命はいかに成し遂げられたか』著:中野雄


Hatena

ども!

読書好きなライフコーチ 兼 ド底辺サラリーマンのけんいちです!

僕は読書が大好きで、年間100冊ほどビジネス書や歴史書中心に読んでいます。

そんな僕がオススメ本を紹介します。

 

「ベートーヴェンが偉大な音楽家とは知ってるけど、具体的にどんなすごいことをしていたの?」

「ベートーヴェンってどんな人?」

 

こんなことを知りたい方にオススメできる本を紹介します!

それはコチラ!

 

 

 

2020年でベートーヴェン生誕250周年!

 それがキッカケで書かれたのが本書です。

 

誰もが知っているベートーヴェン。

彼が偉大な音楽家だということは分かりますが、詳しい功績はわかりませんでした。

しかし、本書を読んで、音楽にどれだけの影響を与えたかがわかりました。

 

 

同じく有名な音楽家のシューベルトにも「ベートーヴェンのあとで、僕たちはいったい何ができるだろう」と言わしめた天才です。

 

彼の音楽についてだけではなく、生活模様や恋愛模様についても触れられている本書はまさに「ベートーヴェンのすべてが凝縮」された作品。

 

著者は音楽プロデューサーの中野雄(なかのたけし)さんという方です。

音楽メーカーのケンウッドの会長も務めた方。

 

 

 

それではどんな内容か、早速紹介していきます。

 

(約5分で読めます)

こんな人にオススメ!

本

・ベートーヴェンの功績を知りたい人

・音楽の原点を知りたい人

・歴史好きな人

 

後述しますが、ベートーヴェンは、音楽を貴族のものから庶民のものへと変化させました。もしかすると僕らが気軽に音楽に触れられるようになったのもベートーヴェンがいなかったら、もっと遅くなっていたかもしれません。

 

音楽の原点を知りたい人から、当時の生活模様も書かれているので歴史好きな人の読み物としてもおもしろいです。

 

僕自信、クラシックには全くの無知でしたが、歴史好きなのでとても楽しく読めました!

 

 

この本の要点と僕が伝えたいこと

まとめ

ベートーヴェンは音楽に革命を起こした世界でも稀有な音楽家。

音楽の意味すらも変えてしまった偉大な人である。クラシック音楽の原点はグレゴリオ聖歌で「神の声を我々に伝達するための手段」であり、演奏したり歌ったりするためのものだったのを、「聴くもの」に変えてくれたのがベートーヴェン。

た、ピアノ協奏曲、弦楽四重奏、ヴァイオリンソナタ、チェロソナタなど、それぞれ異なったジャンルで傑作を数々生み出している。こんな偉業を成し遂げたのも後にも先にもベートーヴェンのみである。

そんな彼の作品のどこかすごいかということを知識豊富なプロの著者がクラシック音楽に無知な人にもわかるように解説してくれている。

また、彼の生活や当時の時代背景なども詳しく描写されているのでタイムスリップしながら読める作品!

 

 

  

ベートーヴェンの偉大な功績とは?

ベートーヴェン

Wikipediaより

 

ベートーヴェンは知らないひとはいない偉大な音楽家ですが、何がすごいのか知らない人も多いのではないでしょうか。

 

かくいう僕もそうでした。

本書には「どれほど偉大だったか」ということが詳しく書かれています。

一部をここで紹介します!

 

音楽の在り方を変えた

本書を読んで、ベートーヴェンは音楽の在り方を変えたと言っても過言ではないなと思いました。

 

ベートーヴェンが生まれる前にも、バッハ、ハイドン、モーツァルトなど偉大な音楽家はたくさんいました。

 

当時は現代と違って、音楽を聴いて楽しむという文化はまだ根付いておらず、貴族のサロンでの楽しみ方でした。

音楽は演奏して楽しむという面が非常に大きく、ベートーヴェンのような音楽家は、演奏する人への楽曲提供で生計を立てていたことが多いのです。

 

音楽を王侯・貴族や富裕層の娯楽の対象物やキリスト教布教のための道具から解放し、全ての人類のための”芸術品”にまで高めたのはベートーヴェンである。(49pより引用)

 

ベートーヴェンの偉大な功績はこの一文に凝縮されている気がします。

クラシック音楽の原点は「グレゴリオ聖歌」と言われています。

神への賛美を表現したり、キリスト教徒のための聖歌ですが、そんなクラシック音楽を、庶民のものにしてくれたのがベートーヴェンなのです。

 

 

モーツァルトは、約300通の手紙を遺しているが、そのなかには「芸術」という言葉が一つもない。しかし、ベートーヴェンの書簡や日記には「芸術」という言葉が頻出している。(52pより引用)

これ、面白くないですか?

ベートーヴェンは、音楽を「仕事」から「芸術」に昇華することを意識していたのだと思います。

 

 

難しすぎて表現できない(笑)

 

ベートーヴェンの作った曲が難しすぎて、演奏者が表現できないという事態も発生(笑)

 

どれだけ天才なんでしょう。

 

ベートーヴェンの曲は今では評価されていますが、当時は批判も多かったよう。

ベートーヴェンの協奏曲に対しては、評論家のメーザーが、『ウィーン新聞』に[この作品には多くの美しさは認められるものの、ときには前後のつながりが全く断ち切れているようにみえたり、ニ、三の平凡な箇所が果てしなく繰り返され、すぐに飽きてしまう]、と批判的な記事を寄せている。(127pより引用)

 

今までにはない革新的な、表現方法を使っていたので、聴衆すらも理解できない状況だったようです。

 

音楽に限らず新しいものを作るときは、批判はつきもの。

のちに評価されるかされないかで、功績として残るか決まりますね。

 

 

 

 

ベートーヴェンが他の音楽家と違うところ

チェロ



多才なマルチプレイヤー

ベートーヴェンは、ピアノ協奏曲、弦楽四重奏、ヴァイオリンソナタ、チェロソナタなどなど、色んなジャンルで最高傑作を残しています。

 

今でいうと、ロック、ヒップホップ、R&B、フォークなどで名曲を残している感じでしょうか。

 

「音楽界のレオナルドダヴィンチや~」 という某・○摩呂さんが叫んでいそうですね(笑)

 

ベートーヴェンは、手掛けたほぼすべてのジャンルで傑作を残しているため、「全集」として後世の音楽家は演奏し続けています。

著者いわく、「こんな音楽家はベートーヴェンただひとりである」とのこと。

 

様々なジャンルに挑戦する姿は音楽への意欲が溢れまくっていますね!!

 

 

仕事から自己表現の芸術へ

 

音楽の主体を声楽から器楽に転換させた”革命児”と評しても過言ではない。

(中略)

しかも、作品の多くは、パトロンである貴族の注文によるものではなく、自らの創作意志が優先されたものであった。(65pより引用)

 

先ほども書きましたが、クラシック音楽家は、演奏する人への楽曲提供で生計を立てていました。

ベートーヴェンも、もちろん、そうした活動もしていたそうですが、誰からの依頼もないのに自分が表現したいからという理由で作曲していました。

 

当時としては非常に珍しい存在で、音楽を『仕事』から『芸術』へと昇華させたのです。

 

 

ベートーヴェンの生涯を知るのにピッタリな一冊!

 

コンサートホール

 

ほんの一部でしたが、ベートーヴェンがいかに凄いかというところをまとめました。

 

他にも、ベートーヴェンの私生活や恋愛模様も書かれていたり、本書の帯にも書かれている名作の初演は失敗だった?!ということも触れられていますので、いろんな側面からベートーヴェンを知ることができます。

 

まさに生誕250周年にふさわしい作品です!

 

僕も含めてクラシック音楽に疎い人でも楽しめました!

曲名や「○○協奏曲」とか知らない単語もたくさんあって知識が0だと少し苦しい部分もありましたが、「彼がどれだけ音楽に革命を起こしたか」というのはしっかり理解する事ができましたし、刺激も受けました。

 

 

新しいことをするときには理解されず最初は批判されることもありますが、自分のゆるぎない信念があれば、それはのちに評価され、後世に引き継がれるのだと実感しました。

 

 

ぜひ、読んでみてください(^^♪ 

 

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました!

ではまた。

ざす。