ども!
ライフコーチ 兼 ド底辺サラリーマンのけんいちです!
僕はある食品メーカーで、営業として働いております。
営業とは、お客様のお悩みを自分たちの商品やサービスを通して解決し、その対価としてお金をもらって会社を存続させていくことが使命です。
そこで必ず起きるのがお客様と社内での板挟み。
お客様からは「このサービスもうちょっとこの部分を改善して欲しいなぁ」と言われたとします。営業としてはそれに応えたいですよね。
しかし、それは会社の社内の人にはかなりの負担を要することになったとしたら、
「そんなの出来ないよ」と言われちゃいます。
「じゃあ、どうしたらいいの...」と思い悩む。
こんなことはしょっちゅうありますね。
本記事では、10年営業をやっている僕が、こうしたお客様と社内の板挟みになってしまうときの苦悩とその解消法を紹介します。
(約5分で読めます)
板挟みになったときはその先を考えよう
お客様の要望に応えるときはメリットがあるかを考える
板挟みで悩んだ時に大切なのは、その先自分たちの会社はどうなれるかを考えることです。
例えば、お客様の要望を通して社内を説得させたとします。
それが、その先1年後でも数年後でも、お客様のため、社会のため、自分の会社のためになるのであればやるべきでしょう。
お客様の要望を聞き、社内に負荷をかけつつも押し通した先に、その結果ものすごい大きな売上をもたらし会社を成長させるのであれば、そのメリットを社内に伝えやり切るべきでしょう。
社内に負荷をかけてまでやったはいいものの、その負担と比べてメリットが少なそうなら引っ込めるのも必要です。
社内を敵に回してしまうのも、致命的ですからね。
特に僕はメーカーという製造業なので、営業の僕が仕事を持ってきても、作ってくれる製造現場の方たちが放棄したら仕事になりません(笑)
社内を敵に回すのはご法度。
だから板挟みで苦しむんですよね。
でも、大事なのは、会社を成長させ、世の中に役立つこと。
それが叶えられるのであれば、しっかりそのメリットを伝えて、お客様の要望に沿うべきです。
お客様の要望を聞くというのは、一番大事なスタンス。
営業マンは、お客様より社内の人と接することのほうが多いので、同じ会社の人を気遣ったり、優先したりしがちなのは仕方ありません。
お客様よりも一緒にいる時間が長いので同じ会社の仲間の方が親しいですしね。
でも、やはり一番大事なのは「お客様の要望を聞く」こと。
これを前提としたうえで、「果たしてこの要望を聞くことが本当に会社の未来の為になるのか?」をしっかり吟味していきましょう。
目の前のリスクやメリットで考えるのではなく、その要望を聞いたその先に自分たちの会社がどうなれるか考えましょう。
社内の信頼関係を作る
めちゃくちゃ当たり前のことかもしれませんが、社内の信頼関係を作ることも非常に大切。
先ほど書いたように製造業の僕は、製造現場の人たちが作ってくれないと、仕事になりませんし、原材料を発注してくれないと商品は作れませんし、運んでくれる物流の人たちがいないとお客様の元まで商品を運べません。
営業は、お客様の要望を通すためには、身の回りの人からの信頼が非常に大切なのです。
取引先の要望だけではなく、社内の要望も聞くこと。
これを僕は意識しています。
「もっとこうしてくれたら作るのが楽だから変えてくれない?」と製造の方から言われたこともしっかりこなすようにしています。もちろん、それをすることで、売上が下がる危険があるならしませんが、自分個人が苦労するくらいだったら喜んで引き受けます。
常日頃から社内のために動いていると、信頼を得ることができます。
僕には、今まではけっこう嫌味にいじわるな感じで責めてくる社内の人がいました。その方は営業ではない方です。
でも、僕がその人の要望を聞き入れ、もっと仕事がしやすくなるように日頃気遣いを意識していたら、僕への接し方が変わってきたのです。
しかも、少し面倒なことでも、お客様の要望を聞き入れてくれたりもしたのです。
人は感情で動く生き物。
「この人のためなら頑張ってやるか」と思わせられるかどうかも大切です。
そうした信頼関係が土台にないと、いくらお客様の要望を聞くことのメリットを説明しても協力してくれないでしょう。
社内の信頼関係は日頃作るように意識しましょう。
営業が会社を作る
板挟みになったときに、未来を考えることが大切な理由は、営業が会社を作るからです。
仕事を貰ってこないと会社は廃れてしまいます。
良い商品やサービスを作るのも大事ですが、その価値をお客様に認めてもらい買ってもらわないと何も生まれません。
社内の負荷が大きく嫌がられたので、お客様の要望を聞かなかったとしますよね。
その本来貰えたはずの仕事が他社競合に渡ってしまったとしたら。
結果的に利益を得るのは他社の方。
これでは、社内との関係は維持できたとしても会社としては良いことではありません。
多少の摩擦があってもいいので、その先にメリットがあるなら社内にも調整するべきです。
ファーストリテイリングの柳井社長は「現状維持は衰退だ」と言っています。
摩擦があっても変化していかなければ、会社は成長していきませんので、会社を動かす営業が先頭切っていかなければならないのです。
板挟みになったときの失敗例
僕の失敗例を紹介します。
営業は「お客様」と「社内」の間で板挟みになりますが、僕は「社内」の人を優先しすぎてしまい、失敗してしまったことがあります。
製造業にはロットという概念があります。
ある程度まとまった数を作らないと生産としては効率が悪いしメリットが出ません。
効率よく採算がとれるように作るための必要最低限の数がロットとなります。
例えば、セブンイレブンは、自分たちの思う通りに作るいわゆるPB商品がたくさんあります。それは、セブンイレブンの店舗数という巨大な母体があるから可能なのです。
生産数がまとまればまとまるほど、効率も良くなるので、安く作ることができます。
僕の会社もそのロットがまとまらないと製造現場の人たちのメリットが出ないので、製造の方たちはこのロットを非常に重視しています。
なので、取引先のお客様から「こういう商品を作ってほしい」と依頼あったのですが、ロットが集まらないだろうと最初からお断りをしてしまったことがあります。
社内のことばかり考えてしまい、お客様の要望をハナから払いのけてしまったのです。
もちろん、お客様からしたら気分は良くありません。
その後、あまり仕事を貰えなくなってしまった時期がありました。
もちろん必要最低限のロットを守るのは大事なことなのですが、最初から断るのではなく、「じゃあどうしたらロットを集められるか?」ということを考えるべきでした。
どうやったらできるかを考えずに、社内の人のことを優先したばかりにしばらく新しい仕事を貰えずに結果的に売上が落ちるという会社にとってのデメリットをもたらしてしまいました。
まずは、会社にとっての未来にメリットあるかどうかを真っ先に考えること。
お客様と社内の板挟みは成長のチャンス
ここまで書くと、「営業って大変じゃん」「嫌な役回りだな」と思われるかもしれませんが、板挟みが起きるということは、変革できるチャンスということです。
摩擦が生じるところに変化はあります。
そしてその変化をモノにすれば成長できます。
成長のために貢献できる営業はやりがいのある仕事ですね。
・まずはお客様の要望を受ける前提でいること
・協力してもらうために日頃社内の信頼を得ること
上記2点を意識して過ごしていれば、板挟みの苦しみも乗り越えられます。
参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
ではまた。
ざす。