ども!
ド底辺サラリーマンのけんいちです!
働き方改革が叫ばれていますが、「その前に自分の仕事の立ち位置、現状をちゃんと考えたことがあるかい?」と問われると僕は正直YESとは言えないかも・・・
何かを改革するときは現状を知ること
当たり前のようで出来てないことが多いですね。
そんな働き方について、考えるキッカケをくれる本をご紹介します!
それはコチラ!!
元外務省の方で、今は作家として活躍されている「佐藤優」氏の著書です。
「自分はどう働きたいんだろうか?」ということを考えるキッカケになります!
(約5分で読めます)
こんな人に読んで欲しい!
・自分の仕事の将来について悩んでる人
・転職を考えている人
・これから働く学生
この本の要点と僕が伝えたいこと
働き方改革、転職などの判断をする前に、自分の実情を知ることの大切さを教えてくれる本。
・資本主義社会では労働者はお金持ちになれない理由
・転職はすべきではない理由
・仕事の目的は休むため
・余暇の本当の意味
など、知識人佐藤優さんの見解をまんべんなく知ることができます。
マルクスの資本論やキリスト教の聖書の内容も交えながら主張しており、資本主義社会で、自分はどう働きたいのか?を考えるキッカケになる一冊。
働き方の悩み解決のためにはまず実情を知ること
佐藤優氏はまえがきでこう言っています。
本書の目的は、我々一人ひとりを取り巻く働き方をめぐる問題を現実的にとらえ、解決の方策を見出す視座を育成することだ。(7pより引用)
この本は、資本主義社会で生き抜く答えを教えてくれるわけではなく、事実や佐藤氏の見解を述べ、「これからあなたならどうしますか?」と問うてくれているような本です。
いくつかある佐藤氏の主張から2つご紹介します。
労働者はお金持ちにもなれないけど、食べていけないほど苦しくなることもない
資本主義社会において、労働者はお金持ちにはなれないと論じています。
資本主義社会において、普通の勤労者が大金持ちになることは、できない。ここは覚えておくべきだ。他方、普通に働いて、食べていけないほど苦しい状況になることもない。なぜならば、資本主義社会が持続するためには、圧倒的大多数である労働者が商品を買わないと、資本主義ってシステムとして成り立たないから。(58pより引用)
ただ、悲観的ではなく「お金持ちにはならないけど、食いっぱぐれしない」という感じです。
大多数の労働者が商品を購入する限り、生産している労働者が路頭に迷うことはそうそうないということです。
もちろん、会社がつぶれる可能性もありますが、求められる商品を生み続ければ会社は存続します。
「終身雇用が崩壊するから、会社に就職する意味がない!」
なんて安易に考えずに、今の実情を把握するようにしましょう。
資本主義社会において労働者の自己実現はない
労働者になると、食いっぱぐれはしないと書きましたが、「自己実現はできない」と書かれています。
「まじかよーー」と思いますが(笑)、本を読むと納得です。
労働者は、雇い主の資本家の自己実現のために働いているにすぎないからです。
「私はこんなことしたいんだ」とか、よくみなさんが「自己実現をはかりましょう」っていうんだけれども、資本主義社会において、労働者の自己実現はできない。資本主義社会において資本家の自己実現しかない。この基本をおさえておかないといけない(31pより引用)
自分が労働をして作ったものは、基本的に自分のものにはならない。
労働者がお給料をもらうまでの流れは下記の通りですよね。
①自分で作ったものは雇い主である資本家のもの。
②それを資本家が売って消費者に買っていただく。
③そうして得た利益から労働者のお給料は支払われる。
自己実現!と言いつつも、資本家が指示するものを作らないといけない時点で自己実現というのは程遠いことだということです。
僕もメーカーの営業マンですが、確かにその通りだなぁと。
自分が「こうしたほうがいい!」という意見は取り入れてくれることもありますが、最終的に利益にならないとできません。
まぁ、会社を経営している方たちからしたら当たり前ですよね。
なので、雇われの身である「労働者」の時点では完全な自己実現は不可能だということですね。
うーーん、サラリーマンの僕は考えさせられます。。。笑
自分の仕事に意味を見出すために
今まで、「労働者はお金持ちになれない」とか「労働者の自己実現はありえない」とかめちゃくちゃ悲観的なことばかり書いてきましたが、ちゃんと佐藤氏は、自分の仕事に意味を見出すことについても言及しています(笑)
資本主義の搾取する側、される側の解決策として社会主義がいいかというとそうではないと言います。
僕もそう思いますね。
この本には社会主義で失敗した国の例も書かれています。
では、何が大事か?について、こう書かれています。
私は超越的なるもの、宗教っていわなくてもいいが、合理性を越えたところに対する感覚が重要になってくると思う。
(中略)
与えることができるようになるために、自分が何か受けているものがあるわけだよね。その受けたものっていうのは、自分の能力で勝ちとったと勘違いしていたらいけない。いろんな人によって助けられているということだ。(148pより引用)
僕は本書でここが一番グッときました。
僕なりに解釈すると、「どんな仕事にも感謝しよう」ということだと感じています。
会社が存続している限り、社会に求められているわけで、労働者側の仕事だとしても必要な仕事なのです。
要は自分の考え方次第。
労働者としての働き方に納得いかないなら、やめたらいいし、労働者として働いていたとしても、会社の存続のために貢献していることは間違いないので、愛社精神があるのなら続けてもいいと思います。
佐藤氏も「仕事に対するまなざしが重要だ」とも言っています。
働き方に悩みを感じている人の指南書!
この本は『働き方に悩みを感じている人のための指南書』だと感じました。
資本主義社会の構造をわかりやすく説明してくれています。
そして、どんな可能性があるのかも提示してくれています。
いろんな選択肢があるなか、自分で考えるキッカケになる良書です。
「ポイントは、仕事の完成度ではなく、仕事に対するまなざしだ」
と言う佐藤氏の言葉には優しさも溢れているようでした。
読んでよかったと心の底から思いました!
他にもこの本には下記のようなことが書かれています。
・転職はしないほうがいい
・余暇の本当の意味
・人は休むために働く
・仕事だけしたら孤独が待っている
・貧困層は拡大しているのか
ぜひ、読んでみてください!!
最後までお読みいただきありがとうございました!
ではまた。
ざす。